コロラトゥーラってなんなの?と聞かれたら「細かい音を高いところでコロコロ歌うんだよ〜」と答えている。まあまあ本質ではあると思ってるんだけど本当に無知識な状態でそう答えられても興味は持てないよなあ。宣伝というものがあまりにも下手。
今回の演奏会、本当に楽しかったしお客様にも恵まれたので、もっと上手く人を呼べたらなと少し悔しい気持ちも残っている。いい演奏会、演奏だったからこそ。
お会いする度に進化する根本さん、本当にすごい。みんな根本さんの声聴いて。できれば生で。かっこいいんだから…。
初めてお会いしたのはSing in Brahms Requiemの企画。2020年3月、コロナ禍という言葉すらまだ生まれていなかった時期かな?初めて即興したのもその時。というか、そこで即興演奏をしなかったらここまで縁が繋がっていなかっただろうと思う。
そういえば最近即興してないな〜〜!!
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今自分でみて思ったけど、黒髪だあ〜。今は金髪メッシュ入れているので、そろそろ宣材写真が詐欺になる…と思って1年くらい経ちます。あと、私の黄色のドレスはこれを最後にもう2度と見れません。レア動画。
私の専門ってなんだろう?アンサンブルピアニストという肩書きでこの7年くらい活動しているけれど、特別合唱だけっていう訳でもないし、かといってコレペティでもないし。器楽も幅広くやっているし、元はと言えばクラシックサクソフォンの伴奏が全ての始まり。
指揮も指導もしているけど、それは「音楽」という広い定義の中での「方法」と「手段」を増やしているだけ…。あ、この辺の話は渡辺研一郎さんとしますので是非そこは生で(宣伝)。第1回だけの参加も、第2回からの参加も大歓迎です。シリーズものではあるんだけど、どこかを見逃したからといって話についていけないとかそういうものは全くないです。
「ピアノだけを手段としないピアニスト2名」による対談を是非目撃してください。
第1回 ピアニストの現場から
2022年12月24日(土)13:30〜16:30 @あんさんぶるstudio音(初台駅徒歩10分弱)
第2回 ピアノパート大深掘祭り
2023年1月29日(日)18:30〜21:00 @あんさんぶるstudio音
参加費:各回 大人1,500円 学生1,000円 ※各回定員23名、当日お支払い
演奏会の話に戻り…。
「今、何を目標に何をするか」を定めるのは本当に大事。そしてそれによってどこまで到達すべきかも全く違う。
演奏家には大抵の場合レパートリーというものがあって、大袈裟でなく一生涯演奏し続けるもの。特に慣習として暗譜を求められている楽器はレパートリーを持つことがとても大事になってくる。私にも一応あるんだよ。お披露目の機会ないけど。笑
あとは「いわゆる」受験曲の類とか(それはどの楽器でも同じだけど)。
何が言いたいかというと、1曲を演奏し続けるって、私が今過ごしている界隈(何度でも言うけど私は界隈という言葉の括りが苦手、でも使う)にはないものだよなっていう。常に新曲に挑み続けていて、しかもそれがすっごく偉いことみたいにされている気がする。偉くない訳じゃなくて。どこでも何度でもこの曲を!っていうになかなか見ないなって。深める作業をする前に、あるいはやっと深められてきたところでその曲を終えてしまう経験も少なくないんじゃないだろうか。
私はもう音楽を趣味ではなく職業としているのでその辺りの感覚に関しては全く自分のことを信用していない。が、あえて書いてみた。これずっと思ってたんだよ〜。
それで言うと第九とかは?って話が出てきそうだけど、じゃあ第1楽章から見ていって、スコアリーディングして、第4楽章に至るまでに何が行われているのか?いざ歌が入ったとき、楽器群はどんなことをしているのか?自分の担当パート以外はどんな音を求められているのか?とか、そういう話ってしなくない?何十年歌い続けていて、じゃあスコアで第九を書き起こせますか?って言われて一体何人がそれをこなせるのか。でもそれくらい、それができるくらい体や感覚に染み付いていないと本当に「音楽してる」とはならないんじゃないの、というのが持論です。
けど、この先が本当に言いたいこと。それらをどの程度相手に求めるかみたいな話を私たち職業音楽家は考えているわけです。だって楽しくなくなったら全てが終わるからね。音楽を楽しむ人が全員そこまで到達しなきゃならんとかそういう話ではない。マジでそれは違う。もし「これがわかってないなんてw」とか「これくらい知ってるでしょw」みたいな発言をしている人はいくら音が良くてもいやだなって思っちゃう。お客さんが楽しくない演奏会も、じぶんたちだけで盛り上がってる演奏会も。そこらへんのさじ加減は一生模索し続けるんだろうな。
今回の根本さんのプログラム構成は本当に綺麗で、前半はいわゆる有名曲や、外国の曲。後半は日本語の曲、新しい時代を生きている(生きていた)人たちの作品。
「1曲も知らなかったなあ」っていう演奏会が良い時ももちろんあるんだけど、今回は地域の方々がメインのお客さんの層だったから、トークも挟みつつ、この曲有名ですよね〜。こんな曲もあるんですよ〜。みたいな雰囲気で、置いてけぼりにならない感じがすごく安心だった。会場にも、会場のピアノにも、お客さんにも合った選曲。ピアニスト的にも、曲と曲に著しい乖離が無いからすごく弾きやすかった。自分のソロの選曲も2曲ともドビュッシーにしてちょうどよかった。評判も良くて嬉しい。
根本さんのレパートリー、すごい数だと思う。比べる対象が少ないから変な感想評価になっちゃうかもしれないんだけど、それでもあれはすごいんだ。何より体力も。
実は今回、善養寺さんとぬじゃさんの曲以外は全部初めて弾く曲で(よるじょは勝手にやったカウントされてたけど、初対面の時に初見でおふざけ合わせを1回やっただけだと抗議しておいた)。大変なんだけど楽しい。普段クラシックは一切聴かないけど、嫌いな訳じゃもちろん無いし、知識の足りないなりに聴き漁ったり本を読んだりする時間が楽しい。そういう「自分と音楽に向き合う」みたいな時間が最近少なくなってるかもな…。
根本さんと何度本番をご一緒したか分からないけど、確実に積み上がっているものがある。新しく読んだ曲だから0からすアートかって言われたら当然それは違くて、この人ならきっとここでこうするかなとか、練習こうだったけど本番こうなったりもするのかなとか。そういうドキドキってすごく幸せです。考えられないような事故が起こったりとか、なんかのタイミングがずれたりとか、そりゃあり得るし、そしてそれらを乗り越えて見える景色がある。幸せなことですよ。
続けるのが何よりも難しい。そんなこたあ、まだこんなぴよぴよのピヨっこでも分かります。疾走してるつもりが気が付いたら倒れてたみたいなことが起こる私の人生、まだこの容れ物に魂が馴染んでないだけっていうことにします。皆様もお身体お気をつけて。
最後に私のソロの即興演奏と、ねもうす即興演奏の2本動画置いておきます。
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